コモドドラゴンを見るツアー
コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)を見たい旅行者にとって、コモド島とリンチャ島はどちらも代表的な観察スポットです。どちらもインドネシアのコモド国立公園にあり、ラブアンバジョを起点にボートで向かいます。コモドドラゴン観察としては、コモド島だけ、またはリンチャ島だけを訪れる日帰りツアーがほとんどですが、現地ツアー会社の中には、この両方に行けるツアーを催行しているところもあるようです。
日程に余裕があるなら、両方を訪れる旅も考えてみても良いでしょう。同じコモドドラゴンを見る旅でも、島の景色、歩く道、レンジャーとの距離感、周辺スポットとの組み合わせが変わるため、ひとつの島だけではわからない違いがあります。
コモド国立公園は、コモドドラゴンの保護を目的に設けられた自然保護区で、現在は世界遺産としても知られています。乾いたサバンナの丘、白い砂浜、青い海、サンゴ礁が近い距離で並び、ドラゴン観察だけでなく、パダール島、ピンクビーチ、マンタポイント、カナワ島などを合わせた海の旅としても人気を集めています。コモドドラゴンを主目的にする場合でも、どの島で見るかによって、午前と午後の使い方、船のルート、海で過ごす時間が変わります。コモド島とリンチャ島の違いを知っておくと、ツアーを選ぶときの判断材料になります。

コモド島で見る魅力
コモド島は、名前の通りコモドドラゴンの名で世界に知られる島です。ツアーではロー・リアン周辺を訪れ、国立公園のレンジャーと一緒に決められた道を歩きながらコモドドラゴンを探します。島全体に乾いた丘陵地、林、海岸線が広がり、コモドドラゴンの生息地を訪れている感覚があります。観光地としての知名度も高く、旅行後に「コモド島でコモドドラゴンを見た」という実感がわくことでしょう。
コモド島を含むツアーでは、ピンクビーチやマンタポイントを合わせる行程が多く組まれます。ピンクビーチでは砂が淡い桃色に見える海岸を歩き、海況が合えばシュノーケリングも楽しめます。マンタポイントでは、時期や潮の条件によりマンタを探す時間が取られることもあります。コモド島でドラゴンを見て、同じ日に海の景色まで見られるため、コモド国立公園らしい自然を一日で味わいたい人には合うでしょう。ドラゴン観察、ビーチ、サンゴ礁の海という組み合わせは、コモド島方面のツアーならではです。

リンチャ島で見る魅力
リンチャ島は、ラブアンバジョから比較的近い場所にあるコモドドラゴンの観察地です。ツアーではロー・ブアヤ周辺を訪れ、レンジャー同行でトレッキングを行います。島の景色は乾いた丘と草地が多く、コモドドラゴンのほか、シカ、サル、水牛などの野生動物を見かけることもあります。ラブアンバジョからの船の距離を考えると、日帰りツアーに向いているのですが、現在ここに立ち寄るにはプライベートツアーでしか行けないことがほとんどです。
リンチャ島の魅力は、ドラゴン観察の場所としてゆとりがあり、かつトレッキングしやすい環境になっています。ロー・ブアヤ周辺には観察拠点が整えられており、レンジャーの案内で島内を歩きます。短い散策でもコモドドラゴンの生息環境を見られ、時間に余裕がある場合は少し長めに歩くコースを選ぶことも可能です。丘の上から海と島々を見渡す景色もリンチャ島らしく、ドラゴンだけで終わらない自然の印象があります。コモド島とは違う地形と空気を見られるため、コモドドラゴンを目的にした旅では候補に入れたい島です。

コモド島とリンチャ島の両方を巡る行程も
コモド島とリンチャ島の両方に行く場合、日帰りのプライベートツアーになるものと思いますが、スピードボートに限定されます。これはラブアンバジョを朝出発し、パダール島、コモド島、ピンクビーチ、マンタポイント、リンチャ島などをめぐるわけですので、小型スピードボートでなければまわり切れず、また行程調整も必要になるでしょう。
コモドドラゴンをコモド島とリンチャ島の両方で見たい場合は、パダール島やピンクビーチなどをどこまで含めるか、出発時間、海況、国立公園の受付時間を見ながら、無理のない行程にする必要があります。そこまで考えて組んでくれるとこは非常に限られますが、コモドドラゴン見学重視であれば探してみる価値はあるでしょう。両島を訪れるプランは特別な組み方になるため、通常のコモド島日帰りツアーとは分けて考えた方がよいでしょう。

2つの島で違う景色
コモド島とリンチャ島は、どちらもコモドドラゴンを見られる島ですが、旅の印象は同じではありません。コモド島は名前そのものが目的地として強く、ピンクビーチやマンタポイントと組み合わせた海の景色が加わります。リンチャ島はラブアンバジョから近く、ロー・ブアヤ周辺でレンジャー同行のドラゴン観察を行う島です。どちらか一方だけでもコモドドラゴンを見る旅は成立しますが、両方に行くと、同じ国立公園の中にある島でも景色や観察の雰囲気が違うことがわかります。
コモドドラゴンを一度見られれば十分という旅なら、コモド島またはリンチャ島のどちらかを選ぶ日帰りツアーでも満足できるでしょう。一方で、コモドドラゴンを主目的にしている人、写真だけでなく生息地の違いまで見たい人、コモド国立公園をじっくり巡りたい人には、コモド島とリンチャ島の両方を訪れる旅が合います。レンジャーと歩く時間、島の地形、野生動物の気配、海との距離感はそれぞれ異なります。コモド島旅行を計画するなら、パダール島やピンクビーチだけでなく、コモド島とリンチャ島を比較検討し、優先順位を決めてツアーを選ぶと良いでしょう。


